土屋隆夫(日1917〜)
長野県に生まれ、大学卒業後劇作家を目指したが、ミステリーにも手を染め、1947年短編「罪深き死の構図」を雑誌「宝石」主催の懸賞に応募し、一等入選を果たし推理文壇にデビューした。
長編デビューは「天狗の面」で、この作品は1957年の第三回江戸川乱歩賞に応募され、最終選考まで残ったが残念ながら落選してしまう。時あたかも社会派の台頭で、本格派の土屋には不利であり作品への批判もあったという。
第2長編「天国は遠すぎる」から作風を転換し、リアリズムを取り入れた本格作品を発表する。以後鮎川哲也とともに社会派全盛の時代に本格作品を発表し続けるが、寡作であり作品数は多くない。
また、信州在住を貫き長編デビュー作の「天狗の面」をはじめ信州に舞台や題材を求めた作品も多い。
1963年に「影の告発」で第16回日本推理作家協会賞受賞。

天狗の面…江戸川乱歩賞応募作品でもある、著者の初めての長篇。信州の山村で起きる天狗信仰を巡る殺人事件。併載の短篇
天国は遠すぎる…著者の第二長編。前作とはガラリと趣を変え社会派風本格推理とでもいう作品。併載の短篇
危険な童話…土屋作品の中では一、二を争うほど完成度の高い作品。併載の短篇
影の告発…アリバイトリックを中心に据えた本格もの
赤の組曲…千種検事シリーズの第2作にあたり、野本刑事とともに人妻失踪事件に挑む
針の誘い…千草検事シリーズの第3作で、幼児誘拐事件がさらに殺人事件に発展していく
不安な産声…千草検事シリーズの第5作にして最終作く
盲目の鴉…旧作短篇「泥の文学碑」の骨子を活かし、長篇に書き下ろしたという意欲作く


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