仮面

世の中は不況のまっただなかで、銀行の倒産に端を発して取り付け騒ぎが起こり、それが暴動にエスカレートして世相は騒然とした。
やはり不況風をまともに食らって閉店したクラブ「クレイモア」では、所縁の男女が集まって仮装お別れパーティが催された。
クラブのオーナーだったタケシタは小鬼、精神科医の磯崎は死神、自称フォトジャーナリストのヒロミは道化師、プロゴルファーを目指すサトウは魔女で、この4人が男性陣。
磯崎を除き金持の親のスネをかじり、まともな職業にもつかない連中だったが、彼らの親も不況風をまともに食らって四苦八苦の状態で、彼らは世の中に裸で放り出される日の近いことを恐れていた。
一方の女性陣はシナリオライターのヒロシがAV女優、モデルのユキがマリリン・モンロー、世界的なピアニストの醍醐瑠璃子がオフェーリアに扮していた。
料理人として呼ばれた島田とその助手の風水火那子も到着したが、この直後に赤死病の仮面を被った人物が入口の戸から顔を覗かせたのを見た瑠璃子が卒倒したりして、前途多難を思わせた。
やがて閉店した店内でパーティが始まるが、ウィスキーで乾杯した直後に魔女に扮したサトウが倒れた。医者の磯崎が駆け寄ったが既に息はなく、即死状態だった。毒によるものと考えられた。
パーティの場ではマリファナが吸われ、一堂は警察の介入を嫌ったが、殺人事件では仕方ないと説得され、喚起をしたり時間をおいたりして結局110番通報された。だが暴動の余波で110番が混み合って警察につながらない。そうこうするうちに第二の殺人が起きた。
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