歪んだ創世記

「6月2日、福岡県A半島西北西約10キロの海上にある、住人僅か3人の捨子島で、男女5人が殺害されていることが、地元で漁業を営む磯辺辰造さんの通報で判明した…」 という新聞記事の抜粋で始まる。
捨子島の断崖にある館で目覚めた男は、自分がなぜここにいるのか、自分が誰なのかもわからなかった。室内は荒らされ、部屋のドアには手斧で作られた大きな裂目があった。いったい何があったのだろうか。
男は部屋を探るうちにベッドの下に隠れていた女を見つける。だが、その女も男と同じで自分がなぜここにいるのか、自分が誰なのかもわからなかった。
2人は相手のことお信用できないまま、館の中を点検して廻るが、食堂のテーブルには老人の男女が喉を切り裂かれて死んでおり、調理場には中年の女の首を吊った死体があった。
食堂では何か内輪のこじんまりしたパーティが行われるらしく、老人2人のほかに2つの席が用意されていた。男と女はひょっとして2つの席は自分たちのためのものではと思う…

2人の男女が発見された館はもちろん捨子島にある館で、老人2人と中年女が島の3人住人である。この男女は死体を見つけてから、さらに迷宮に迷い込んでいくのだが、正直言って理解不能だった。
文章自体が平凡なので、まだ何とか耐えられるのだが、というレベルで終盤はもうめちゃくちゃと言っていいくらい訳がわからない。暗黒の迷宮への書(講談社ノベルズより)であって、ミステリとはいえない。

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