眼球堂の殺人

人里離れた山中に建つ眼球堂に招待されたのは放浪の数学者十和田只人、ノーベル賞受賞の物理学者南部耕一郎、政治家黒石克彦、画家三沢雪、精神医学者深浦征二の5人。それに編集者造道静香、それに十和田のおっかけルポライター陸奥藍子を加えた7人、さらに眼球堂のオーナーで世界的な建築学者驫木耀が入り8人の人物が集まった。そのほかに眼球堂には使用人として平川がいる。
眼球堂は変わった建物だった。窪地の中にくりぬかれた大きな白い円形の器の中に黒く丸い回廊で囲まれた建物、つまり眼球のような形状なのだ。そして広い器の空白の部分には円錐や円柱などの白亜の柱が何本も建っている。
建物への入口だけが地上に出ており、それは前室と呼ばれる小屋のような建物だった。そこから出入りして地下に降りるように建物に入っていくのだ。建物の出入口は前室とだけ繋がっており、したがって建物からは白い器の空白部分には行けない。
建物の中には部屋が8室あり、ここに平川以外の8人が一人一室を与えられた。そしてそこで起こる殺人事件。まずオーナーの驫木が円錐形の柱の突端に突き刺さった死体となって見つかった。
しかし死体を建物から担ぎ出す方法もないし、ましてや円錐状の柱のてっぺんに上げる方法もない。しかも外部と唯一連絡できる前室への扉もロックされ使用でいないようになっていた。一同はクローズドサークルに閉じ込められてしまったのだ。
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