魔神の遊戯

スコットランドのネス湖の畔にある小さな村ティモシーでも、そのオーロラは見えた。スコットランドでオーロラが見えたのは、何十年ぶりとのことだった。そしてその夜、事件が起こった。村の女性ボニー・ペニーが殺されたのだ。
ボニーは60歳を過ぎた独身女性で、村の酒場に勤めていたのだが、その死体は異常だった。首から下は切断され、その首は犬の胴体と針と糸で縫い付けられて、さらに樅の木の上の掲げられていたのだった。
それを皮切りに、村のあちこちで女性の手足や胴体などバラバラ遺体が見つかった。しかも死体はボニーのものだけではなく、フェイ・エマソンというやはり60歳過ぎの女性のものもあった。
つまりボビーとフェイ、2人の女が殺され、その死体はバラバラにされて村中にばらまかれたのだ。たとえばフェイの両腕は飛行場のセスナ機の座席から、ボニーの胴体は冷凍庫に積まれた豚肉の上からというように…
そしてフェイの頭部は胴体に付いたまま廃車になった消防自動車の上から見つかった。死体の切断部はいずれも引きちぎったような状況で、とても人間が切断したものとは思えなかった。まるで巨人が死体をもてあそんだ感じだった。
猟奇的な殺人事件に村の人々は怯え、一方小村の警察は全く役に立たなかった。そんなとき村に強力な助っ人が滞在していることが判明した。スウェーデンのウルプラ大学教授で、法医学にも精通し、各国で難事件もいくつか解決しているというミタライ教授であった。
警察署長はミタライ教授にアドバイスを受けるが、一方犯人はさらに殺人を続けた。やはり60歳を過ぎた元学校教師コニーが殺されて、その首を学校の時計台の上に突き立てられたのだ。
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