ひらけ!勝鬨橋

千葉県O市にあるO老人ホームは、階級意識をはっきり打ち出したホームで、金持ちの老人たちが住むプレジデント・ハウス、軽費老人ホーム誠心舎、そして最下層の無料養護ホーム竹の子寮の3つに分かれていた。
その竹の子寮の本田叡吉以下6人の老人は、「青い稲妻」というゲートボールチームを作っていた。この老人たちは戦前は上流階級であったが家が様々な理由で没落し貧困に喘いだ。それでも遊びを止めず、ついに最下層に転落してしまった人達であった。
ホームのお情けで住まわせてもらっているため、ホームに住むほかの老人たちからは相手にされず、仕方なくボランティアの翔子の呼びかけでゲートボールを始めたのだったが、ルール一つ覚えようとしない。
そのために一向に上達しなかったせず、そんな竹の子寮の老人たちにいら立つ翔子であった。そんなある日、地上げ屋の面々がホームの明渡しを迫って乗り込んで来た。
ホームの経営者が地上げ屋の詐欺に引っかかってしまい、ホームは地上げ屋の手に渡ってしまったのである。地上げ屋は一週間の期限を切ってホームの老人たち全ての退去と施設の明渡しを求めた。
ホーム中が大騒ぎとなる中、ある朝プレジデント・ハウスに住む遠藤老人が猟銃で射殺されるという事件が起こる。そして「青い稲妻」の老人の一人陣兵衛の行方がわからなくなった。皆は陣兵衛が犯人ではないかと疑うが…

そして遠藤殺しのひとぼりが冷めないうちに、今度は「青い稲妻」チームと地上げ屋の間にトラブルが持ち上がり、売り言葉に買い言葉で「青い稲妻」と地上げ屋がゲートボールで対戦することになった。
「青い稲妻」が勝てば老人たちのホームからの退去は一年間延期、負ければ即刻退去という約束で試合が行われることになったのだが…
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