高山殺人行1/2の女

斎藤マリは外資系会社の若手重役川北留次の愛人であった。ある日のこと、川北からマリに電話がかかり、妻の初子をはずみで殺してしまったと打ち明けられた。
前夜、川北夫妻は留次の運転で御殿場に食事に向ったが、その途中で初子が高山の別宅にしているマンションに行きたいと言い出した。
留次は仕方なく高山のマンションに行ったが、そこで初子に浮気を詰られ、さらにマリのことを侮辱したので、留次がカッとなり気づいたときには初子を殺していたという。

窮地に立たされた留次とマリは、短時間で犯罪隠蔽の計画をたてる。マリがまず留次夫妻の家へ行き、翌朝早くに初子の愛車で中央高速に乗る。
その際、初子が高山に着ていったのと同じ白のブラウス、白のジャケット、白のスカートを初子の服の中から適当に身につけて、顔はサングラスで隠す。好都合なことに初子とマリは背格好も顔かたちも似ているという。
初子に化けたマリは、中央高速を途中で降りて清里あたりで食事をして証人を作り、再び高速に乗って松本で降り、そこでも証人を作る。そののち安房峠を越えて高山の川北のマンションに入る。
一方、その間に川北は、今夜初子の死体を車でダム湖の御母衣湖に沈めに行く。そして車で東京に戻り、翌日は休日出勤をしてアリバイを作る。
川北と入れ替わりに川北のマンションに入ったマリは、夜に川北から電話を受けて、前夜初子を沈めた場所を聞き、翌朝早くに御母衣湖に行き初子の愛車を沈め、何らかの方法で東京に戻る。
その後、川北が警察に愛人騒動で妻が家出したという届けを出す。すると警察は清里や松本で初子に化けたマリの姿を見た証人達から、初子の高山行きを掴み、やがて御母衣湖の死体に辿りつくという段取りだった。
計画は実行に移され、マリは川北の家に忍び込んで初子の服を着、翌朝早くに中央高速に乗った。予定通り清里で食事をするために須玉インターで降り、国道に入った。
しかし、そこで初子の愛車のファンベルトが切れるというアクシデントが発生。はたして計画はどうなるのか…


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