猫はこたつで丸くなる

猫探偵 正太郎の冒険その三、柴田よしきの猫探偵シリーズの第三短篇集で、飼い主の女流推理作家桜川ひとみとともに名推理を披露。
正太郎ときのこの森の冒険
正太郎の同居人桜川ひとみは出版社からの依頼で、猫ときのこというテーマで小説を書くことになったが、アイデアが全く浮かばない。そこで親友剣保護者のような立場にある同じ作家の浅間寺竜之介に助けを求め、その結果きのこの森公園というところできのこに接することになった。
公園に向かう途中、1台の国産スポーツカーが猛スピードで追い抜いて行ったが、その車の持ち主は如月睦月という官能小説作家だった。如月もきのこの森公園で毒キノコに関する知識を仕入れようとしていたのだ。
ところが先に着くはずの如月が、やって来たのは正太郎たちがついてから30分以上経ってから。しかも如月の車のタイヤや如月の手からは血の匂いがしていた。龍之介の愛犬サスケの推理では、如月は途中で交通事故を起し、死体をどこかに埋めたのではというのだが…

トーマと蒼い月
トーマことトマシーナは由緒正しい血統書付きのシャム猫。今は飼い主が刑務所にいるので、山県という男のところに預けられている。そんなある日、トーマはお見合いをすることになった。
だが子供など生みたくないトーマはお見合いを拒否して、見事失敗。だがお見合い相手の飼い主伊藤聖子が不思議な話をしていったのに興味を持った。伊藤聖子が出社すると、毎朝机の上にカーネーションの花びらが乗っているというのだ。
最初は1枚だったが、日を追うごとに1枚づつ増え、明日はとうとう13枚になるという。不吉な数だし、気持ち悪くてしょうがないという。いったい誰が何の意味でこんなことをするのだろうか…

正太郎と秘密の花園の殺人
正太郎をはじめ同居人と浅間寺の親父さんとその愛犬サスケ、編集者の山県と糸山らの一行は、琵琶湖畔にある園芸会社の園芸園に来ていた。同居人が花をテーマに小説を書くため、皆で訪れたのだ。
園芸園は孫一兄弟が経営するもので、そこは兄の孫一信三が担当する蘭と弟の孫一憲作が担当する毒草を主に栽培していた。憲作の案内で見学を終えた一同は昼食をとっていたが、その最中にどこかに中座した憲作が頭を鈍器で殴られ殺された。
その手にはクサノオウという毒草が握られ、蘭の温室からは日本に一株という貴重な蘭の鉢が消えていた。

フォロー・ミー
正太郎の初恋のシャム猫トマシーナの預り主で、編集者の山県博美は恋人と別れたばかりだった。その直後、会社のメールに「あなたのあとを、いつまでもついていきます」という意味不明のメールが届いた。
山県はそのメールをすぐさま捨ててしまったが、その夜の帰り道、何者かに尾行されてしまった。不審なメールにストーカー、いったい何が起きているのか…

正太郎と惜夏のスパイ大作戦
正太郎と同居人が散歩している途中、近所の飼い猫金太に出会った。その場所に金太の家の子供雄一郎少年のバッジが落ちていた。その後、琵琶湖畔で雄一郎少年のバッジが2つ落ちていた。
そのバッジを同居人が雄一郎の家に届けると、雄一郎は登校拒否で家にいるという。そして雄一郎はバッジは人にあげたものだと言い張った。そこに近所の塚田という子供が誘拐されたようだという報が飛び込んできた。

限りなく透明に近いピンク
結婚詐欺にあい、その相手に抗議したところ逆に嘲笑され、発作的に相手を刺し殺し、その後首吊り自殺した曾我峰子。事件の現場は男の部屋で、峰子が綴った自筆の遺書もその部屋の中にあった。遺書は広告の裏に眉墨で書かれたもので、そのことからも発作的な行動だったことがわかる。
だが、峰子は冤罪ではないかとノンフィクションライターの鈴元聡一郎が言い出し、その特集をトーマの預り主山県博美の雑誌で特集することになったのだった。

猫はこたつで丸くなる
正太郎と同居人の家を訪ねてきた編集者の山県、その山県が差し出した暗号はrgw@rというものだった。女性評論家のところに来る男性作家からのメールの末尾にいつも記されているもので、猫でもわかると女性評論家が言っているという。それを聞いた正太郎は…


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