プリズム

小学校の女性教諭山浦美津子が自宅で死んでいるのが見つかった。朝、警察に匿名電話があって警官が向い死体を見つけたという。
死亡したのは前日の深夜で、死因は部屋にあるアンティーク時計に頭をぶつけたため。事故ということも考えられないではなかったが、ガラス切りを使って窓の鍵が外され、さらに部屋には睡眠薬が入ったチョコレートがあり、死体の胃の中からもチョコレートと睡眠薬が検出されたために殺人の線が濃厚だった。
チョコレートは美津子の同僚の男性教諭南条が宅配便で贈ったものだった。現場から宅配便の配送票は見つからなかったが、美津子に代わって宅配便を受取った大家が南条の名前を覚えていたのだった。
南条は事情聴取に対して、チョコレートはバレンタインデーのお返しで、絶対に睡眠薬など入れていないと主張した。
この山浦美津子殺人事件に対して、最初は山浦のクラスの生徒小宮山真司はクラスメートの山名、村瀬、柴野とともに犯人を推理し、次に美津子や南条の同僚教師桜井が、さらに美津子のかつての恋人であった医師の井筒がそれぞれ犯人を推理する。
そして最後には小宮山真司の父親茂樹が登場して事件を推理していくのだが…

アントニー・バークリーの「毒入りチョコレート事件」同様、女教師の死に対して教え子、同僚、元恋人がそれぞれ推理を展開し、各々が真相を導くという多重解決の形式で、最後には教え子の父で被害者にも関係があった人物が登場し、やはり推理を展開して一つの結論に至る。だがその結論も…

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