朽ちる散る落ちる

「六人の超音波科学者」事件の舞台となった土井超音波研究所の地下が、警察によって掘り起こされることになった。土井研究所での事件は瀬在丸紅子の活躍で解決したのだが、研究所の地下には出入りができず、したがって捜索も不可能だったが、建設会社から図面が警察に提出されたのだ。
その警察の動きに合せたように関係者の動きが慌ただしくなってきた。保呂草潤平は各務亜樹良に呼び出され、遊園地の観覧車の中で藤井苑子という女性を紹介される。そして2人から土井研究所の地下に何があるかを見届けるように頼まれる、というより脅された。
結局、保呂草をはじめ瀬在丸紅子や小鳥遊練無、香具山紫子らも立ち会うことになった。苦労して地下への扉をこじ開けて入ってみると、そこはまったく出入りできない空間であった。そして白骨化しかけた男の死体があった。
一方瀬在丸紅子は、これより少し前に崇拝する数学者小田原長治からN大学の周防洵教授を訪ねるように命じられた。周防教授を訪ねた紅子が、教授から聞いたのは信じられないような話だった。
1年4ヶ月前にある国が打ち上げた有人人工衛星が、4週間にわたる任務を終えて大西洋上に着水した。その衛星に乗っていた乗組員4人全員が殺されていたのだった。
3人の乗員は小型の弓矢で胸や背中、あるいは首を刺され、唯一の女性乗組員は首を絞められて殺されていた。この衝撃的な事件は厳秘に付され、公表もされていなかったが、周防教授のもとにはレポートが届けられていたのだった。
4人はどう考えても宇宙空間で殺されたとしか思えないのだが、いったいどうやって殺されたのだろうか…
島田荘司と新本格作家のメインページにもどる
Mystery Collection Mainへもどる


Last modified -