凍える島

喫茶店北斎屋のあやめとなつこ、椋、うさぎ、守田、鳥呼、奈奈子、静香の8人は瀬戸内海にひっそりと浮ぶ無人島S島に遊びに行く。
S島は数年前まで新興宗教の本拠であった島で、当時の施設が残っていた。ちなみにその新興宗教は集団自殺をして胡散霧消していた。
8人は現在は何もないこの島で、一週間を共に無目的にのんびり、ぼんやりと過ごそうというのだ。S島に上陸し、本格ミステリの定石どおり連絡手段はモーターボートが1隻だけという状況で生活を始めた。
最初の夜、奈奈子が殺された。奈奈子は鳥呼の妻であり、あやめと鳥呼は不倫関係にあった。
奈奈子が殺されていた部屋は密室であった。なかから掛け金が掛けられ、唯一の鍵は室内にあった。しかもその鍵は奈奈子の扱いのミスで曲げられて役に立たなくなっていた。
奈奈子の体はナイフで何箇所も刺され、心臓は抉り取られていた。凶器は部屋の中になく、完全な密室殺人だった。
捜索が行われ、残った7人は疑心悪鬼に陥る。そのときに疑われた椋は、モーターボートのエンジンキーを海にね投げ捨てて身の潔白を証明しようとする。
だがついに皆は本土に帰れなくなり、1週間後に迎えが来るまで死体と殺人者と一緒に過ごすハメになってしまった。そして、その翌日、今度は椋が殺された。
その日、前日に捨てられたモーターボートの鍵を皆で探そうということになったが、椋は捜索自体意味がないと断じ館に残った。ほかの6人は水着に着替えて海岸や海中を捜索した。
捜索している間に椋は何者かに連れ出されたあげく、命を奪われ庭の片隅で火をかけられて焼かれた。そのときに皆の荷物や洋服なども一緒に火をつけられ燃やされてしまった。
椋が燃やされていた頃、皆は海岸にいたけれども、誰一人として確固たるアリバイは持っていなかった…
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