「瑠璃城」殺人事件

この作品はトリック解明が図解で示されています。読む前にページをめくるとトリックがわかってしまいます。

日本の最北の町のさらに果ての地に建てられた最果ての図書館に通う少女君代。その図書館に突然現れて君代に話しかけてきた青年樹徒。
樹徒は君代に、2人は何度も生まれ変わりを繰り返し、その度に殺人を犯しあっていると告げる。君代は最初は樹徒のことを相手にしなかったが、なぜか樹徒のことが気にかかる。これが1989年の日本で起きたことだった。
1243年のフランス、瑠璃城。河口近くの川に沿って建てられた瑠璃城から一日がかりの地に十字の泉と呼ばれる湖があり、瑠璃城にはその泉に由来する石造の巨大な十字架が隣に作られていた。この十字架の意味するところは誰も知らなかった。
城主の娘マリイには護衛役として6人の騎士がいたが、その騎士がある夜全員行方不明になり、翌朝に十字の泉で首無し死体となって見つかった。
一晩ではとても到達できない泉まで、かれらはどうやって辿り着いたのだろうか?

さらに1916年、第一次世界大戦の前線で対峙するドイツ軍とフランス軍。フランス軍部隊の少尉として、塹壕の中で指揮をしていた僕は、塹壕の中で4人の首の無い兵士の死体を発見した。
その死体は戦闘で傷ついたわけでもなく、また敵の爆弾や見方の誤爆で傷ついたわけでもなかった。何者かに鮮やかに首を切られたとしか思えなかった。
しかも少しの間目を離した隙に、その4つの死体は消えてしまったのだった。塹壕の中には誰も出入り出来る状態になかったにも関わらずだった。

瑠璃城での事件も第一次世界大戦の前線の事件も、そこには生まれ変わった君代と樹徒の2人がいた…と樹徒は再び最果ての図書館で君代に語る。
戸惑う君代。そして図書館の図書室の中で君代が短剣で胸を刺されて死んだ。図書室は密室状態で、しかも外からガラス越しに見たときには、まだ君代の胸には短剣は刺さっていなかったのだ。
瑠璃城、フランス戦線、そして最果ての図書館と次々起る不可能犯罪の連鎖はどう解かれるのか…
島田荘司と新本格作家のメインページにもどる
Mystery Collection Mainへもどる


Last modified -