夜の蝉

「円紫師匠と私」シリーズは北村薫の人気作であり、不動の地位を得た作品。女子大生の私が日常出会った出来事に、落語家の円紫師匠がオチならぬ見事な解決を…
朧夜の底
正ちゃんが大きな書店でアルバイトを始めた。正ちゃんを冷やかしがてら本棚の間を歩いていると、平台に並べられた本が何冊か逆向きになっておいてあった。つまり本の題名が読めないようにしてあったのだ。
誰かのいたずれだろうと思われたが、別の日に行ってみると今度は本が何冊か逆さまに入れてあった。このことを゙私が円紫さんに話し、私と円紫さんは本屋に揃って行ってみた。
そると今度は本と売上スリップが違っていた。スリップが別の本のものに変えられていたのだ…

六月の花嫁
私と江美ちゃん、それに同じ大学の学生3人の合わせて5人が軽井沢の別荘に行く。学生の1人、峰さんの父親の所有する別荘であった。
そこで、まずチェスのクイーンの駒がなくなった。夕方までチェスをしていた時はあったのに、夕食後にはなくなっていたのだ。そのチェスの駒が冷蔵庫に入っていた。が、今度は冷蔵庫から卵が一つ消えていた。
卵は風呂の脱衣場の棚においてあった。そして棚からは小さなスタンド式の鏡がなくなっていた。その鏡はチェス板の下に隠されていた。駒、卵、鏡の三題話の真相は…

夜の蝉
私の姉の様子が変だ。ある夜、飲んで遅く帰ってきた姉が珍しく声をかけてきた。2人で深夜の台所でビールを飲む。そこで姉が言うには…
姉の付き合っている男が、最近社内の若い女の子とも付き合い始めたらしい。姉はそれを知りつつ、男の気持ちを確かめるつもりで、貰った歌舞伎の招待券のうち1枚を会社の封筒に入れて送る。
もう1枚は自分が持っていて、歌舞伎座に男が来るかどうか確かめようというわけだ。ところが当日歌舞伎座の席に座っていたのは、なんと男の相手と噂のある若い女の子。
後でわかったことだが、若い女の子のところには、男の名前で招待券が送られていたという。女の子は男とのデートと思い嬉々として来たら、姉が現れたというわけ。
確かに郵便は姉が男の宛名を書き、ほかの会社の郵便物と一緒に会社の前のポストに投函したのに、こういうことになったのか…


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