ラグナロク洞

北澤大学のサークル「あかずの扉」研究会のメンバーで、名探偵を自称する鳴海雄一郎と研究会助手の二本松翔の2人は岐阜県の山奥にある影郎村にやってきた。
ところが村に入った途端に大型台風が襲い、大雨となった。その雨の中、影郎沼に落ちた男を助けた2人だが、台風の大雨で池の畔から身動きできなくなってしまう。
助けた男は地元の人間で、道にも慣れているために2人に近くの洞窟に避難するように言い置き、村に助けを呼びにいった。
鳴海と翔は男の言にしたがって洞窟に避難するが、その洞窟は広く奥行きもあるものだった、ところが2人が洞窟に入って少しすると、入口で大きな音がし、土砂が崩れて入口を塞いでしまった。
洞窟に閉じ込められたと焦る2人だったが、洞窟の奥から2人の若い女と1人の老人が現れた。そして3人から話を聞くと、この洞窟は村が最近洞窟ホテルとして村おこしを兼ねて整備したもので、洞窟の奥には地上に出れるエレベーターもあった。

鳴海と翔は老人らと連れ立ってエレベーターに向かう。ところがエレベーターの扉を開けると、中からは血まみれの若い女が転がり出た。
ナイフのようなもので刺されたらしく、5人が助け起こそうとするや、その女は手を翔に向けて大きく上げ、まるで翔に殺されたと指し示すようにしてこと切れた。
エレベーターの電気系統は故意に燃やされていて、エレベーターは運転不能であった。また地上と連絡用電話も回線が切られ、エレベーターの非常電話も使えなくされていた。
何者かが女性をエレベータの中で刺し、エレベータを地上に下ろして運転不能にし、電話などの連絡用回線を切断したと考えられた。
これで鳴海と翔、若い女性2人、老人1人と死体一つは地下の洞窟に閉じ込められた。地上との連絡も取れなかったが、鳴海たちが沼から助けた男が救助に来てくれるのを待つほかなかった。
洞窟にいた若い女性に一人は沼から助けた男と明日結婚する予定だと言い、もう一人の女性は結婚式に招待された村出身者、老人は村の長老で新婚の2人が泊まる予定の洞窟ホテルを案内しているところであった。
5人は暫く死体を囲んで犯人を推測したりしていたが、いつまで待っても救助の手は差し伸べられず、結局全員洞窟ホテルで一晩過ごすことになった。ところが、その夜再び殺人事件が起きた…
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