カレイドスコープ島

北澤大学のサークル「あかずの扉」研究会のメンバーは、八丈島沖に浮ぶ竹取島という小さな島に向う。竹取島のすぐ裏には細い海峡を挟んで月島という、さらに小さな島が寄り添うように浮ぶ。
この2つの島は昔からの因習に染まっていて、月島には月島幻斎という2つの島の長が君臨していた。幻斎は月島御殿と呼ばれる屋敷に住み、その屋敷内に剣持、木虎、竜崎という3家が同居していた。
月島にはほかに定住者は居らず、日常の生活は基本的に竹取島の人間が月島の面倒を見ていた。月島が貴族層の島、竹取島が労働層の島で、2つの島の関係は封建時代のままであった。
幻斎というのは長の名であって本名ではなく、剣持、木虎、竜崎の3家のうちから幻斎が選ばれることになっていた。4年に一度会議が開かれ、3家の合意によって幻斎が選ばれるのだった。
もちろん常に新しい幻斎が選ばれるわけではなく、何期も続けて同じ幻斎が選ばれてもよかった。「あかずの扉」研究会のメンバーが竹取島に行った今年は、幻斎が選ばれる年にあたっていた。

竹取島と月島は外部との接触を極端に嫌い、外部からの侵入者を原則受け入れなかった。特に月島は唯一島に上陸できる岩場にセンサーまで取り付けて侵入者を警戒していた。
「あかずの扉」研究会のメンバーは、研究会の由井広美の高校時代の友人が竹取島出身で、その友人からメンバーともども島に招かれたために入島することが出来たのだった。
ところが月島ではそれを待っていたかのように次々に殺人事件が起きた。外部から侵入しようとした女性や剣持、木虎、竜崎の3家の幻斎候補者が次々に殺されたのだった。いったい島に何が起き始めたのか…
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