袋綴じ事件

櫻藍女子学院高校ミステリイ研究会の御薗ミリアと相川ユカ、それに特別顧問の石崎幸二の3人は、ミリアやユカの同級生の深月仁美の父親新堂剣蔵に会いに八丈島に向う。
仁美の両親はかなり前に離婚しており、仁美は母親に引き取られたが、離婚のときの条件として1年に一度父親に会うことが義務付けられていた。
いつもの年は母親も含めて3人で食事をするのだが、今年は母親の都合が悪くなり、仁美1人で剣蔵に会わなければならなくなった。だが、仁美は一人では会いにくく、ミリアやユカを誘ったのだが、ミリアやユカはついでに石崎まで巻き込んでしまったというわけだった。
剣蔵は次世代新材料研究所という名将の研究所を大学と民間企業の出資でつくり、八丈島で研究に専念していた。
3人が八丈島に着くとお目付け役として仁美の母親から秘書の瀬尾孝美が派遣されていた。母親は仁美が1人で父親に会うことはともかく、ミリアとユカのめちゃくちゃな性格を心配したのだった。
ともあれ瀬尾を含めた5人はホテルに荷物を預けると、剣蔵の研究所に向った。研究所には剣蔵の元同僚の下柳教授が訪ねてきていた。下柳教授を含めて夕食になったが、この日は八丈島に台風が接近しており、夕食時から風雨が強くなった。
食事が終わり5人がホテルに戻るためにホテルから送迎の車を呼んだ。ところがその車が着いた途端に研究所に通じる道が土砂崩れで通れなくなってしまった。
台風の勢いはますます強くなり、復旧は台風通過後でなければ無理であった。仕方なく5人は研究所に泊まることになったが、ホテルの送迎者の運転手の大沢青年もホテルに戻れなくなって研究所に宿泊せざるを得なくなった。
結局、研究所には、剣蔵のほかに仁美、ミリア、ユカ、石崎、瀬尾、下柳教授、大沢青年、それに家政婦の田所良江の全部で9人がいることになった。
その夜、事件が起きた。研究室で剣蔵が何者かに頭を強打され意識不明となったのだ。命には別状なさそうだが、いったい誰が何の目的で剣蔵を襲ったのだろうか…

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