「裏窓」殺人事件

tの密室の副題がつく。
三鷹市にあるマンションの9階で一人暮らしをしていたデザイナー北川翠が、マンションの自室のベランダから墜落して死んだ。部屋の鍵は内側から掛けられ、さらにドアチェーンまで掛かっていた。
墜落したのは午後9時10分のことで、警察が捜査を開始したが、部屋が密室状態であったことから自殺か事故と考えられた。だが、翠が墜落した直後に部屋に男がいたとの目撃証言が入った。
目撃したのは、翠のマンションから少し離れたマンションに住む少女坪田純子。純子は交通事故が原因で下半身に障害を持ち、車椅子生活をしていた。
転寝をしていた純子が9時少し前に家政婦に起こされ、少したってマンションの部屋の窓から双眼鏡で見たいたのが翠の部屋であった。そのときに翠の部屋には男がいたのだった。
純子は翌日、翠が部屋のベランダから墜落して死んだことを聞き、家政婦を通じて昨夜目撃した事実を警察に報せてきた。純子は翠が殺されたのだと言い張った。純子の主張どおりとすると犯人の男はそうやって部屋から消えたのか…

翠が墜落したのと同日同時刻に中野のマンションで女子大生久保まことが、置時計で殴り殺された。置時計の示した時刻は9時10分で、様々な要因から翠が墜落して死んだ時刻とまったく同じ時間であることが特定された。
警視庁の貴島刑事は2つの事件の捜査に関係し、妙な因縁を感じる。だが翠の死は結局自殺と断定され、久保の死は容疑者の特定が難航した。
さらに、このころから純子のところに無言電話が掛かるようになる。純子は翠の死の際に目撃した犯人の男からの電話と確信し、警察に訴えるが警察は相手にしない。
翠の死は本当に自殺だったのだろうか…そして同日同時刻に殺された久保まことの事件と関係があるのだろうか…
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