時計館の殺人

館シリーズ第5作で、第45回日本推理作家協会賞受賞作。
鎌倉に建つ時計館と呼ばれる屋敷は、古峨精計社の前会長古峨倫典が建てたもので、旧館と新館に分れていた。旧館は振り子時計のような形に作られていて、文字盤にあたるところには中央の広間があり、それを取り巻くように部屋が12室配置されていた。
振り子の部分には長い渡り廊下が作られ、その先には振子の部屋と呼ばれる部屋があったが、ここは古峨倫典の孫娘永遠の部屋で、永遠が自殺してからは開かずの間であった。
旧館全体は半地下で作られ、全ての部屋には窓が無く、館内には古峨倫典が蒐集した108個もの貴重な時計が保存され、それは古峨倫典の遺言で全て現役で時を刻んでいた。
いま、この時計館の旧館に霊能者光明寺美琴と雑誌CHAOSのスタッフ、それにW**大学の超常現象研究会のメンバー合せてなく9人が3日間に渡り泊まり込み、交霊会を催すことになった。
3日間の間新館と旧館を結ぶ二重の扉には鍵がかけられ、9人は旧館に閉じこもることになる。そこで美琴の交霊の様子を全員で観察する段取りだった。

9人が旧館に閉じこもり最初の交霊会が行われたが、その夜美琴が振子の部屋に入ったのを最後に行方不明になった。旧館の鍵は行方不明になった美琴が持っていたために、旧館の扉を開くことが出来ず、メンバー9名は旧館に閉じ込められてしまった。
美琴の行方不明を皮切りに、旧館の中で次々に殺人が起き、CHAOSのスタッフやW**大学超常現象研究会のメンバーが犠牲となった。メンバーの中には疑心が渦巻き始めるが、犯人は皆目見当がつかない。
一方、新館のほうでは推理作家鹿谷門実が時計館見たさに押しかけてきて、やがて館の管理をしている女性の要請で新館に泊り込むようになる。
鹿谷門実は時計館が中村青司が設計した建物と知り、不吉な予感がしたのだった。その予感どおり十数メートルしか離れていない旧館では大量殺人が起きていたのだ。

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