スウェーデン館の謎

国名シリーズ第二弾は長篇で、裏磐梯にあるスウェーデン館と呼ばれている大きなログハウス風の家の離れで起きる、犯人の足跡のない殺人事件。
雪深い季節に取材のために裏磐梯のペンションに一人滞在する推理作家有栖川有栖。ペンションの隣りには、スウェーデン館と通称されるログハウス風の大きな家があった。
スウェーデン館に住むのは童話作家乙川リュウとその夫人でスウェーデン人のヴェロニカ。リュウの母親育子とヴェロニカの父親ハンスの4人。4人は仲睦まじく暮らしていたが、3年半ほど前の夏にリュウとヴェロニカの一粒種のルネ少年を失っていた。
ルネは近くの森に虫を捕りに行って、行方がわからなくなり、近所の人間や警察などが一晩中探したが見つからず、翌朝近くの沼で死んでいるのが発見された。
虫捕りに夢中になる余り、池にはまってそのまま水死した事故と警察は結論したが、両親や祖父母を始め周囲の悲しみは大変なものだった。
ルナの死の悲しみもようやく癒えかけ、有栖がペンションに来たこの冬、乙川家には挿絵画家の綱木淑美と輝美姉妹、輝美の恋人等々力末臣、リュウの従弟の葉山悠介が滞在していた。
その夜、スウェーデン館の離れ(淑美と輝美の姉妹が泊まっていた)で殺人があった。淑美が後頭部を激しく殴打されて死んでいたのだ。
母屋から離れへは淑美が帰っていった足跡と発見者のリュウが往復した足跡しか雪の上には残されていない。淑美の靴は離れに残っていたし、リュウは体重が100キロもある巨漢で、足跡を真似様もない。
リュウによれば、明け方トイレに起きた時に、煙突が半分で折れて、玄関の戸も開いているのを不審に思い、離れに行って淑美の死を発見したのだった。

伏線は随所に張り巡らしてあり、トリックも単純だが気の利いていて、解けそうで解けないパズルのような作品。
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