サイモンは誰か?
Who is Simon Warwick? 1978
HPB1343

ヘンリ・ティベット警部シリーズの一作で、大富豪の遺産を相続するはずの甥サイモンを捜すことになった弁護士の事務所で、殺人事件が発生して…サイモン探しと犯人探しのダブルフーダニットの物語。
一代で大繊維産業会社を築いた富豪チャールトン卿は、不治の病に罹り、余命わずかと知ると弁護士のアンブローズ・クインスを呼んだ。卿は家庭的には不幸で、天涯孤独の身であり、莫大な遺産を元秘書などへの少額の遺贈を除いて、全て慈善団体に寄付することにしていた。
もともと卿は寄付には熱心で、クインスももっぱら寄付対象の慈善事業団体の審査や選別を行っていたのだが、遺産全てとなるとこれまでとは比べ物にならない金額になるはずだった。
ところが卿は遺言を変更すると言い出したのだ。戦時中にドイツ軍の爆撃で卿の弟夫婦とその子供が死んだのだが、実はその子供が生きているらしいとわかったのだ。卿は独自に調査をして、弟の弁護士が子供をアメリカ人夫婦の養子にしていたことを突きとめた。
子供の名はサイモンというが、それ以上のことは何もわかっていない。アメリカ人の養父母の名も、どこにいるかも、さらに言えば生死さえもわからないのだ。だが、卿にはいきなり肉親の情がわいたらしい。すべての遺産と事業をまだ見ぬ甥サイモンに譲るというのだ。
そしてサイモンを探る仕事がクインスに課せられた。卿の死後、3年たっても見つからなければ、サイモン探しは打ち切られ、元の遺言通り遺産は慈善団体に寄付されるという。さらにもう一つ条件が付けられた。
もしサイモンが見つかり、遺産と事業が譲られた場合でも、サイモンに嫡子がいなければサイモンが死んだ時点でその遺産の全ては慈善団体に寄付されるという。つまり卿としては自身と直接血がつながっていない人間には遺産を渡したくないのだった。
卿はその3ヶ月後に病死し、サイモン探しが本格化した。そんなおり2人のサイモンが相次いで現れた。ひとりはハロルド・ベンソンというアメリカ在住の人間、もう一人はサイモン・フィンチと名乗る人物だった。そして各々証拠の品を持っていたのだった。
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