殺人ア・ラ・モード
Murder A LA MODE 1963
HPB1067

モイーズのシリーズ探偵ヘンリ・ティベット警部が活躍する第4弾の作品で、舞台はファッション雑誌の編集部。そしてそこでは警部の娘ヴェロニカもモデルをしており、ヴェロニカは事件に興味を示し、独自の情報網を使って事件に首を突っ込んだが…
ファッション誌スタイルの編集部は、その夜大騒ぎだった。その日の夕方までスタッフはパリで取材をし、ロンドンに戻って来たばかりだったが、翌早朝にはパリ特集の原稿を印刷所に回さなければならなかったからだ。 だが、そこでは印刷間際の恒例の騒ぎ、編集長と強引な意見、それに対抗するスタッフとの言い合い、写真の差し替え、記事の訂正等々が交わされた。そして騒ぎも一段落し、仕事を終えたスタッフから引き揚げていったが、ひとり編集次長のヘレン・パンクハーストだけが自室に居残っていた。
そして翌朝、印刷所から原稿を取りに来た若者が不審を感じ、その結果自室で死んでいるヘレンが見つかったのだ。ヘレンはお茶の入っていたらしい茶碗をしっかりと握りしめており、その茶碗からは青酸が検出された。深夜に飲んだお茶の入ったポットに青酸が混ぜられていたのだ。
現場に駆け付けたのはスコットランドヤードのヘンリ・ティベット主任警部であった。はたしてヘレンは自殺なのか、それとも何者かに殺されたのだろうか。自殺にしては奇妙だった。
なぜ深夜仕事をしている場で自殺するのか、それにヘレンが自殺する理由もわからなかった。何せ編集長のマージェリー・フレンチが引退すれば、次のスタイルの編集長はほぼヘレンで決まりのようなものだった。しかもヘレンは有能であったし、他に死ぬほどの悩みやトラブルもなかった。
一方で殺人だとしても奇妙だった。何もこんな場所と時間を選ぶ必要などなかったし、ヘレンを殺したいほど恨んだり、憎んだりしている者はいなかった。ティベット警部は定石通りに関係者からじっくりと話を聞きながら捜査を開始するが、警部の娘ヴェロニカがスタイルでモデルを勤めており、事件に首をつっこんできた。
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