仁木悦子

仁木悦子(日1928〜1986)
当時の東京府豊多摩郡渋谷町宮代町、現在の渋谷区広尾に生まれる。4歳のときに胸椎カリエスに罹り、両足が動かなくなり、寝たきりの生活をおくらなければならなくなった。このために当時の教育事情もあって学校へはいけず、しかも1935年7歳のときに父親とも死別した。
そこで旧制高校に在学していた兄が毎日のように家庭教育し、悦子自身の努力もあって、女学校3年程度の学力を身に着けたが、兄が学徒出陣(のちに戦死)してしまう。こののちは全くの独学となり、さらに能力を伸ばした。戦後、26歳のころから童話を書き始め懸賞にも入選し、国語の教科書にも採用された。
さらに姉の影響でミステリを読み始め、「猫は知っていた」を執筆し、河出書房新社のコンクールに応募したが、同社の経営難からコンクールが中止となってしまう。そこで江戸川乱歩の勧めもあって、第3回江戸川乱歩賞に応募し、見事受賞した。ちなみに江戸川乱歩賞が書下し長編を一般公募するようになったのは第3回からで、仁木悦子は実質的には初受賞作家ということになる。
作風は本格ながら明るく、多くの読者を開拓し、それまでのごく限定された読者層しか持たなかった国内ミステリのすそ野を大きく広げる結果となった。その後も作品数は多いとはいえないが、長短編を書き続けたが、1986年に腎不全のため死去した。

猫は知っていた…第3回江戸川乱歩賞を受賞した話題作。
棘のある樹…複雑な家系の中で起きた殺人に仁木兄妹が挑む。
林の中の家…仁木悦子の第2長篇で、仁木兄妹が活躍するさわやかな佳編。
殺人配線図…仁木悦子の第3長篇で、仁木兄妹は登場せず、新聞記者が探偵役。
冷えきった街…元サラリーマンで過去に暗い影を持つ三影潤が事件の謎に挑む。

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