「ぼくら」シリーズ第2作。前作「ぼくらの時代」のTV局殺人事件から2年たち、三位一体だった栗本薫、石森信、加藤泰彦の3人はそれぞれ別の道を歩み始めていた。
久しぶりに再会した3人のうち、加藤泰彦が殺人事件に巻き込まれ、しかもその犯人として追われる身に。薫も信も泰彦のために再び探偵役となるのだが…
テレビ局殺人事件から2年が経ち、ロックバンド「ポーの一族」のメンバーだった栗本薫、石森信、加藤泰彦の3人は別々の道を歩み始めていた。
薫は売れないながらもミステリ作家となり、泰彦は少女マンガの編集者、信だけは相変わらずの学生で音楽もやっていた。久方ぶりに再会した3人だが、薫も信も泰彦のあまりの変りように驚いた。
泰彦は少女マンガ誌「りせあん」の編集部にいて、「りせあん」のドル箱花咲麻紀の担当になっていた。花咲麻紀は自意識過剰なうるさ型で、何人もの編集者を泣かせていたが、むしろ素人の方がいいのではと考えた編集部によって新人ながらも大抜擢を受けたのだった。
編集部の作戦は上手く当たり、花咲麻紀はなぜか泰彦を気に入り、最近では編集者以上に親しみを示すようになった。しかし逆に泰彦にとっては、これが悩みの種であった。
一つは花咲麻紀は泰彦より10歳も年上なうえに不細工であり、わがままでプライドが高い性格であったこと。そしてもう一つは泰彦が花咲麻紀のアシスタントの香取千鶴と親しくなって、結婚の約束までしてしまったこと。この二つが泰彦の悩みでの原因であった。
プライドの高い花咲麻紀が泰彦が千鶴と婚約したなどと知ったら激怒して、「りせあん」とは縁切りとなるのは火を見るより明らかであった。
3人で再会を果たして居酒屋で泰彦の悩みや愚痴を聞いてから3日ほどして事件は起った。花咲麻紀が自宅兼仕事場で殺されたのである。
しかも凶器は泰彦のベースで、頭を強打されていた。第一発見者は泰彦、珍しいことにその日は泰彦が訪ねたときにはアシスタントもほかの編集者も誰もいなかった。
泰彦は警察を呼ばずに千鶴と薫と信にSOS。薫と信は迎えに来た千鶴の車で花咲邸に向った。花咲邸で薫たちを迎えたのは殺された花咲麻紀の死体と呆然と立ち尽くす泰彦。
薫と信、それに千鶴は泰彦を匿うことにして大急ぎで対策を立てるが…
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