EPISODE24
白鳥の歌
SWAN SONG
Guest Stars
JOHNNY CASH
IDA LUPINO
JOHN DEHNER
SORRELL BOOKE
BILL McKINNEY
ON AIR Mar 3.1974(USA) Sep 21.1974(JPN)
スタッフ
製作…エドワード・K・ドッズ
監督…ニコラス・コラサント
脚本…デヴィット・レイフィル
音楽…ディック・デ・ベネディクティス
撮影…ウィリアム・クロンジャガー
美術…ジョン・W・コルゾ
製作総指揮…ローランド・キビー&ディーン・ハーグローブ
キャスト
トミー・ブラウン…ジョニー・キャッシュ
エドナ・ブラウン…アイダ・ルピノ
パングボーン…ジョン・デナー
ストリンガー…ソレル・ブーク
ルーク…ビル・マッキニー

カントリーウェスタンの人気歌手トミー・ブラウンは妻エドナに過去の秘密を握られ脅されていた。
そのためにコンサートで得た収益は全てエドナに握られ、エドナが入れ込んでいる宗教「魂の十字軍」のために使われるのだ。トミーはこれに我慢がならず、秘密を知るエドナとメアリ・アンの二人を殺害する。
殺害方法は自家用セスナの墜落という、日本では考えられない方法。トミーの操縦で飛行中の自家用セスナの中で、エドナ達を睡眠薬で眠らせて、その間に手製のパラシュートで脱出するというもの。
トミーは朝鮮戦争で空軍に勤務してパラシュート整備を担当し、その経験を生かして計画を練ったことになっている。 計画通りに運んだとしてもかなりリスキーな犯行なのだが、事件のダイナミックさの前に霞んでしまうし、トミーの動機は充分理解できる。コロンボもラストで、トミーに同情的だった。
犯人役のジョニー・キャッシュはウェスタン歌手の大スターで、作中で歌われるのは「I saw the light」というハンク・ウィリアムズ作詞作曲の曲。
STORY
カントリー・ウェスタンの人気歌手トミー・ブラウンのラスベガスでのコンサート会場。コンサートを終えたトミーが、ファンにもみくちゃにされながら控室に帰ってくる。
控室の前でトミーの妻エドナとメアリー・アンの二人はファンを追い返し、トミーは控室に入り、エドナとメアリ・アンは主催者の事務室に向かう。
エドナとメアリ・アンは「魂の十字軍」という宗教団体の一員で、ほかの女性信者とともにトミーのバック・コーラスを勤めていた。事務室でエドナ、メアリー・アン、それにエドナの弟のルークの3人は主催者からコンサートの収益の報告を聞く。
エドナは「魂の十字軍」の狂信的な信者で、コンサートで上がる収益のほとんど全てを「魂の十字軍」のために使っていた。現在500万ドルをかけて礼拝堂の建設を計画していた。 そのためにはトミーにもっと稼いでもらう必要があった。
トミーは以前に服役して いて、出所後の面倒を見たのがエドナだった。その縁で二人は結婚したのだが、トミーはエドナの目を盗んでは浮気をし、メアリ・アンにも手をつけていた。
エドナはトミーとメアリ・アンの情事をもとにトミーを脅した。 3年前に未成年と知りながら偽名を使ってメアリ・アンとモテルに宿泊し、情交を交わしたとなれば再び有罪となるのは確実だった。
しかもメアリ・ンはエドナの手の内にあり、トミーはエドナの言うなりになるしかなかった。エドナもこの秘密を他人に話すようなことはせず、このことを知っているのはトミー、エドナ、メアリ・アンの3人だけだった。

トミーはエドナにその全てを搾り取られる生活に我慢がならず、ついに秘密を知るエドナとメアリ・アンを亡き者にする計画を立てた。
トミーは操縦士のライセンスを持っていて、今夜のラスベガスからロスアンゼルスへの移動は自家用のセスナで行う予定だった。セスナにはエドナとメアリ・アンも同乗する。 機中で2人に睡眠薬入りのコーヒーを飲ませて眠らせ、直後に自分はパラシュートで脱出し、セスナを墜落させる。脱出後にパラシュートを隠し、事故に見せかけるという思い切った計画だった。
エドナとメアリ・アン、ルークの3人が事務室で収益の報告を聞いている間、トミーは控室でその殺害計画の準備をしていた。 天気を問い合わせ、夜中には霧がかかり天候は下り坂との報告を受ける。
航空鞄か ら航空図や説明書を取り出して、スーツケースに隠していたパラシュートを詰め込む。 最後にコーヒーを入れた魔法瓶に多量の睡眠薬を入れる。
そこにエドナ、メアリ・ アンとルークが事務室から戻ってきた。トミーは現在天候が悪く真夜中まで飛行は無理と嘘を言い、セスナには4人は無理だからルークにバスで移動して、大事なギターを傷つけずに運ぶように頼む。

深夜、飛行場に着いたトミーとエドナ、メアリ・アンは待機していたセスナに乗り込む。山間部を飛行中にトミーはヒーターのスイッチを切った。たちまち機内を寒さが襲う。
エドナが寒さに耐えかねて文句をいうと、ヒーターが故障したと嘘を言って、熱いコーヒーでも飲んで我慢するように魔法瓶を渡した。エドナとメアリ・アンはコーヒーを飲み、たちまち眠ってしまった。
それを確認したトミーは窓を開けて魔法瓶を放り出し、航空鞄からパラシュートを出して身に付けると、ドアを開けて機外に飛び出した。たちまちセスナはコントロールを失って墜落炎上した。
パラシュートで降り立ったトミーは着地の際に足を骨折したが、痛さをこらえながらパラシュートを体からはずした。そこに車のヘッドライトが見えた。トミーは焦りながらパラシュートを近くの朽ちた果てた木の幹のうろに隠す。車が近づいてきたタイミングを見計らって墜落したセスナのそばのがけから転げ落ち、気を失ってしまう。

翌朝、墜落事故現場で事故調査委員会の責任者パングボーン氏がテレビ局のインタビューを受けているときにコロンボが現れる。インタビュー中に現場を見て回ったコロンボは不審点を2つ見つける。
一つは後部座 席の安全ベルトが墜落のショックでも外れていないのに、操縦席のベルトが外れていたこと。 2つめは航空鞄の中に灰がないことだった。
コロンボは今度の事故に疑義を抱き、警 察に告発したルークと一緒にトミーを訪ねる。エドナを憎んでいたことを隠そうともしないトミーにコロンボは疑問点を正した。
安全ベルトについては電源が落ちたために懐中電灯を取ろうとしてベルトを外したと述べ、鞄の中にあった航空図は窓を開けてそとの様子を見たときに機外に吸い出されたと言いぬけた。 さらにギターをバスで運ばせたのは気圧の変化がギターへの悪影響となるのを避けるためだと説明した。

トミーの説明に納得したかに見えたコロンボだったが、事故の調査は続行した。次にトミーのところに来たときには魔法瓶が現場に残っていなかったことを持ち出した。コロンボはラスベガスの飛行場まで飛んで魔法瓶がセスナに積まれた事を確認してきたのだ。トミーは本当のことを言うわけにもいかず、とぼけるしかなかった。
さらに飛行経験を聞かれて、軍隊時代に空軍にいたが、後方勤務で操縦ライセンスは除隊後に取ったことを話した。
コロンボは軍隊時代にトミーの上官だった現役の空軍将校を訪ねた。そこでトミーが軍隊では主にパラシュートの整備を行っていたことを知る。それを聞いてコロンボは検死官に電話をし、エドナとメアリ・アンの解剖を依頼した。
解剖の結果、2人からは大量のバルビタールが検出された。恐らくコーヒーに入れられていたもので、すぐにぐっすりと眠ってしまう量だった。さらに「魂の十字軍」本部を訪ねたコロンボは、そこで大量のナイロン地がなくなっていることを知る。
コロンボの頭の中では、トミーが経験を生かし手製のパラシュートを作り、コーヒーに睡眠薬を混ぜてエドナとメアリ・アンを眠らせた後で手製パラシュートで脱出、事故に見せかけて墜落しさせたことを見破った。しかし物証は1つもなかった。

コロンボはパラシュートも見つけるためにトミーを罠にかけることにした。
トミーのもとを訪ね、見つかっていない魔法瓶に入っていたコーヒーに多量の睡眠薬が入っていたと考えられること、そのコーヒーをトミーが飲むことを犯人が期待したこと、とすれば犯人はトミーを襲うことが充分考えられることから警察はトミーを24時間護衛することにし、一方でボーイスカウトや森林警備隊などを総動員してセスナが墜落した山中から魔法瓶を発見することに全力を挙げると宣言した。
これに対しトミーは平然と、今日の午後からサンフランシスコを皮切りに全国公演に出ることを告げた。 拍子抜けしたコロンボは、それでもトミーを追って空港に行く。
トミーはコロンボ を見つけたが、上機嫌で飛行機に乗り込みサンフランシスコへ向かった。ただ空港の金属探知機をトミーが通ったときに反応があった。ポケットの中のものを出して再度通り搭乗したのだが、そのときトミーがポケットの中から取り出したものの中にレンタカーのキーがあった。
これを見たコロンボはピンと来た。その夜の墜落現場近くにサンフランシスコから引き返してきたトミーが車でやってきた。
トミーは隠したパラシュートを取り出し、車に積み込もうとしたが、待ち伏せていたコロンボに見つかる。コロンボはレンタカーのキーを空港で返さなかったということは、戻ってくるに違いないとふんで待っていたことを告げた。
2人でトミーのレンタカーに乗りカー・ステオレをつけるとトミー・ブラウンの歌声が流れてきた。


Episode ListのPageにもどる
COLUMBOのMain Pageにもどる

Last modified -