EPISODE22
第三の終章
PUBLISH OR PERISH
Guest Stars
JACK CASSIDY
MICKEY SPILLANE
MARIETTE HARTLEY
JACQUES AUBUCHON
JOHN CHANDLER
ON AIR Jan 18.1974(USA) Dec 14.1974(JPN)
スタッフ
製作…ローランド・キビー&ディーン・ハーグローブ
監督…ロバート・バトラー
脚本…ピーター・S・フィッシャー
音楽…ビリー・ゴールデンバーグ
撮影…ウィリアム・クロンジャガー
美術…ジョン・W・コルゾ
共同製作…エドワード・K・ドッズ
キャスト
ライリー・グリーンリーフ…ジャック・キャシディ
アラン・マロリー…ミッキー・スピレーン
アイリーン…マリエット・ハドレー
ニール…ジャック・オープション
エディ・ケーン…ジョン・チャンドラー

シリーズ中屈指と言っていいほど、プロットが複雑な作品。最初に見たときには、よくわからなかった記憶がある。
出版社社長のグリーンリーフは、お抱え作家のアラン・マロリー殺害を計画するが直接手を下さず、爆弾マニアのエディに殺害させる。マロリー殺害の動機があるグリーンリーフは、エディに指示してグリーンリーフに疑いが向くように手がかりを現場に残す。これが状況から多くも少なくもなく無理ない範囲に納められいる。
その間にグリーンリーフはアリバイを作るが、そのアリバイも泥酔して事故を起こし、自分は覚えていないというけっこう凝ったもの。捜査が進み、グリーンリーフに疑いが向けられるが、アリバイが成立し誰かがグリーンリーフに罪を被せようと工作した方向に風向きが一転する。
グリーンリーフはそこでエディを殺害し、爆弾製作中に誤って爆弾が爆発して死んだように見せかける。さらにエディがマロリーとグリーンリーフを恨んでいた証拠を捏造するが、これが命取りになって…
この最後の証拠の捏造部分も考えオチのようで、ダラダラと見ていると???となってしまう。 とにかくミステリとしては一級であり、無駄な部分がほとんどない作品になっている。
ジャック・キャシディは「構想の死角」に続き二度目の犯人役。前回は推理作家だったが、今回は出版社の経営者となった。また、被害者の作家マロリーを演ずるのはマイク・ハマーシリーズなどを書いた本物の作家ミッキー・スピレーン。
STORY
廃車置場で爆弾を投げては爆発させて威力を見ているのは、爆弾マニアのエディ・ケーン。そこに高級車が近づき、男が一人降りてきた。その男ライリー・グリーンリーフは出版社を経営していた。
グリーンリーフはエディに近づくと声をかけた。グリーンリーフはエディに、今夜10時30分作家アラン・マロリーの殺害を依頼していた。交換条件にエディの書いた爆弾に関する本の出版を約束していた。グリーンリーフはいくつかの指示をエディに与え、内容はともかく友好的に会話を終えた二人は別れた。
グリーンリーフは自分の車に戻ると、運転席に着く前に鍵を壊し、ドアに傷をつけた。

その夜ニール出版社のパーティーの席上、社長のニールとマロリー、それにマロリーのエージェントのアイリーンが談笑していた。アラン・マロリーはグリーンリーフ出版専属の人気作家だったが、3週間後にグリーンリーフとの契約が切れるのを機に、ニールのところに移籍することになっていた。
グリーンリーフのところでは、低俗的なものしか書かせてもらえず、不満に思っていたのだ。 もちろんグリーンリーフは猛然と反対したが、ニール・マロリー・アイリーンの前には抵抗もむなしく、移籍を認めざるを得なかった。
ただし、合法的にはだ。グリーンリーフは自分が発掘し、育てた作家の移籍を指を咥えてみているような男ではなかった。
アラン・マロリーを契約期間中に殺し、執筆中の著作の版権を確保し、さらにマロリーにかけた保険金も手に入れる完璧な計画を立て、今夜それを実行する予定だった。

ニールのパーティの現れたグリーンリーフはかなり酔っており、ニールやマロリー、アイリーンを口汚く罵り、会場を後にする。その後でバーによりバーテンとトラブルを起こし、バーを追い出される。時間は夜10時25分。駐車場の車に戻ったグリーンリーフは時計を見ながら待つ。
そのころ、パーティを終えて、グリーンリーフがマロリーの執筆用に借り上げた部屋に戻ったマロリーは、テープに口述を始める。エアコンが故障していて、窓もドアも開けっ放しだった。
予定時刻どおりにエディが車で来て、グリーンリーフから渡された拳銃を持ちマロリーの部屋に向かう。ドアが開いていたので苦もなく室内に入り、気配に振り向いたマロリーに向かって銃を撃った。
ほぼ同時刻、駐車場の車にいたグリーンリーフは車を急発進させ、駐車場から出ようとしたほかの車にぶつける。バーでのトラブルとともにアリバイを作ったのだ。

マロリーの部屋で捜査にあたるコロンボ。そこに原稿サービス社のウィルパートと名乗る青年がマロリーを訪ねてくる。いつも、この時間に口述済のマロリーのテープを取り来ていたと証言した。
その口述テープには、口述が途切れて銃声が入り、マロリーが崩れ落ちる音がしっかりと入っていた。ほかにもマロリーを撃った拳銃が建物内で発見され、また室内には部屋の鍵が落ちていた。
一方、グリーンリーフは芝生に乗り上げた車の中で泥酔して寝ているところをパトカーに発見され、車から降ろされて警察に保護されていた。

翌朝、警察本部のコロンボのもとにグリーンリーフが呼ばれた。そこで、グリーンリーフはマロリーが殺されたことを告げられた。ショックを受けたふりをするグリーンリーフは予定通り、昨夜は泥酔して何も覚えていないと述べた。
コロンボは鍵を取り出した。現場に落ちていた鍵で、グリーンリーフの鍵だとコロンボは言った。 マロリーの鍵はマロリーが持っており、これは部屋の契約者のグリーンリーフが持っているはずのものだと言う。なぜ、鍵が落ちていたかと問うコロンボに、グリーンリーフはわからないと答えるだけだった。
グリーンリーフを帰したコロンボは、アイリーンのもとを訪れた。ここでアイリーンからマロリーが出版社を移籍する話、そのことでグリーンリーフがかっかしていること、さらに執筆中だった作品の話も聞くが、この作品の内容はグリーンリーフは知らないと言う。

次にグリーンリーフ邸に現れたコロンボは、グリーンリーフの銃でマロリーが撃たれたことを告げる。しかも拳銃からはグリーンリーフの指紋しかでなかった。グリーンリーフは銃は車のダッシュボードに入れっぱなしで、まったく心当たりがないという。
車を見るコロンボは、そこでキーが壊されているのを見つける。そんなはずはない、グリーンリーフはとぼけるが、傷を見せられて驚くふりをする。そして銃もマロリーの部屋の鍵もダッシュボードに入れていたので、盗まれたに違いないとコロンボに思わせる。
さらに、そこに保険会社から電話があり、昨夜10時30分頃にグリーンリーフは駐車場で物損事故を起こしていたことがわかる。物証や動機からグリーンリーフが容疑者筆頭だったが、確固としたアリバイがあったのだ。
後刻、グリーンリーフ出版を訪問したコロンボは、グリーンリーフのアリバイが確認されたことを伝えた。ほっとするグリーンリーフだが、ここでコロンボは疑問を口にした。
マロリーの部屋の鍵は変えられており、部屋にあったのは確かにグリーンリーフの鍵だが、まったく役に立たない鍵だったのだ。これにはグリーンリーフも驚いた。

グリーンリーフは計画の次の段階であるエディ殺しに駒を進めた。まず、エディに電話をし今晩訪ねる旨を告げる。そして業者に電話をして大至急合鍵を作らせる。現在のマロリーの部屋の鍵だ。
その夜、エディの部屋を訪れたグリーンリーフは持参した毒入りのシャンパンを飲ませ、エディを殺害する。エディのキーホルダーに新たに作らせた鍵をつけ、次にタイプライターに向った。
暫くしてタイプを終わった、その用紙の一枚目には「サイゴンは60マイル」とのタイトルが打たれていた。これは、マロリーの絶筆となった小説のタイトルだった。
ニ枚目以降は「サイゴンは60マイル」の梗概が書かれ、そしてグリーンリーフ宛てに「サイゴンは60マイル」という小説を書きたいとの売込みの手紙を別に打った。
この手紙と、今打ったばかりの「サイゴンは60マイル」の梗概をセットにして、エディの部屋のキャビネットに入れ、グリーンリーフはその場を去った。暫くしてエディの部屋から爆発音が聞こえた。エディは爆弾を作っている途中に、誤爆した爆弾で死んだことになるのだ。

コロンボはニールとアイリーンに会いに出かける。そこで二人から「サイゴンへ60マイル」の結末は最近変更されたことを聞かされる。最後に主人公が死ぬことになっていたが、相談を受けたアイリーンのアイデアで、主人公が修道院に入ることに変更されたのだ。
翌日グリーンリーフのもとにコロンボがやってきて、昨夜の事件を告げる。エディなど聞いたこともないととぼけるグリーンリーフをコロンボは追求した。
グリーンリーフは計画どおりエディとの関係を語り始めた。9ヶ月前にエディから手紙が来て「サイゴンへ60マイル」という小説を書きたいと思っているとの売り込みがあった。
梗概が同封されていて読んでみると面白いので、グリーンリーフはマロリーに書かせることにした。 このことでエディはマロリーとグリーンリーフを恨んでいたというのだ。
つまりエディはその恨みをはらすために、マロリーを殺害し、その罪をグリーンリーフにかぶせようとした…万事が計画通りだった。

しかしコロンボは上手だった。グリーンリーフをマロリーが使っていた部屋に呼び出した。そこは警官が立つ、ものものしい雰囲気だった。
まず、コロンボは鍵の話をする。事件当時はエアコンが故障しドアが開いていたことをいい、さらにその鍵は事件直後にコロンボが取り替えさせた。エディのキーホルダーには確かにこの部屋の鍵があったが、それは事件直後に取り替えた後のもので、なぜその鍵がエディのキーホルダーについているのか…
これを聞いてグリーンリーフの表情が曇った。しかし飽くまで白を切るグリーンリーフにコロンボは追い討ちをかけた。
原稿サービス社ウィルパートに話をさせ、グリーンリーフがウィルパートを買収し、マロリーの口述筆記の内容を予め手に入れていたことを証明した。
そして最後に、「サイゴンへ60マイル」の梗概に書かれている結末は、エディには絶対に思いつかなかった事実をグリーンリーフに突きつけた。
不思議な顔をするグリーンリーフに、この結末はアイリーンのアイデアで、それが変更されたのは、つい最近だった。この結末を知っている人間にしか梗概は書け ないはず。それが誰かはおわかりのようで・・・


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