厚かましいアリバイ
Arrogant Alibi 1938
論創社
  
キングは海、鉄路、空のオベリスト三部作に続きABC三部作を世に出した。実際はCABの順で出版され、本作はそのAにあたる作品で、ロード警視とポンズ博士のコンビによる不可能犯罪シリーズの一作。
ニューヨーク市警のマイケル・ロード警視は、友人の統合心理学者L・マイケル・ポンズ博士を誘ってニューヨーク郊外のウェスト・ハードフォードの小高い丘の上に建つパーケットという名の奇妙な邸に向かった。
ところが洪水の被害が出ていて、付近の道路は冠水のために通行止めが相次いだ。ロードたちはなんとかパーケットに行きつけたものの、邸に着いた直後に洪水被害で停電となり、蝋燭やランプの世界となった。
パーケットはエジプト学者でありながら墓泥棒でもあった前の所有者が亡くなり、今はその未亡人であるヴィクトリア・ティモシーが所有していた。ティモシーは莫大な財産を保有しており、邸でもその日コンサートが行われていた。一方パーケットには私設の博物館も併設されていた。そこにはミイラをはじめ数々のエジプトで出土した遺品が展示されていた。
さて事件はコンサートの最中に起きた。コンサートは二部で構成され、その休息時間にヴィクトリアは会場から私室に引き揚げた。その私室でヴィクトリアが殺されたのだ。凶器となったのは博物館に展示されている古代エジプトの短剣であった。
現場にはハードフォード警察の刑事たちがやって来て、チャーミオン・ダニッシュという若くチャーミングな女性を逮捕した。チャーミオンが死体の発見者であり、その発見の過程が不自然であったという理由からだった。
これに納得できないロードは、裏ワザを使ってチャーミオンの釈放に奔走し釈放を勝ち取るが、その代りとして事件の真犯人を捜すことを求められた。しかし関係者には全てアリバイがあり、短剣も博物館からは持ち出せない状況であった。
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